安全へのこだわりについて

ステビアの安全性について

  1. 急性毒性試験
    ステビオシド(経口)のLD50 はマウス、ラット、ハムスターで8.2g/kg 以上であり、ステビオシドが低毒性であることが証明されています。
  2. 変異原性試験
    ステビオールに対し、変異原性試験を行い、代謝活性化系の有無に関わらずステビオールはDNA損傷誘発性を示さないという結果が出ました。マウスへの500,1000,2000mg/kg投与は、試験した臓器全てでDNA損傷性を示しませんでした。
    結果として、肝臓、腎臓、結腸等試験した臓器いずれにおいてもDNA損傷性を示さない、あるいは示すとしても問題となるものではないことが確認されました。
  3. 繁殖毒性試験
    繁殖毒性ではゴールデンハムスターを用いて試験し、妊娠率、交配率等に影響の無いことを報告しています。
  4. 亜急性/ 慢性毒性/ガン原性試験
    慢性毒性、がん原性については2年間に渡る試験を実施し、いずれも明確な毒性作用なし、発がん性を認めないと報告しています。酵素処理ステビアについては13 週間、5%混餌投与試験(亜慢性毒性試験)で、毒性と思われる所見なしと報告されています。
  5. 催奇形性試験
    催奇形性ではステビオシド、ステビオールを用いて試験し、ステビオシド、ステビオールに催奇形性作用の無いことを報告しています。
  6. 代謝・吸収試験
    全ての配糖体甘味成分(ステビオシド、レバウジオシドA,レバウジオシドC,ズルコシドA)は配糖体のままでは腸内では吸収されず、腸内細菌叢によって徐々にアグリコンであるステビオールに分解され吸収されること、またステビオールは最終代謝物で、これ以外の代謝物は生成せず、さらにステビオールはヒト肝臓においてほとんど代謝を受けないことが報告されています。同様に、酵素処理ステビアも、先ず、元のステビア抽出物に戻り、その後はステビア抽出物と同じ経路をたどって吸収・代謝されることが報告されています。

参考文献:

・第三版 既存添加物 自主規格,2002
・ステビア抽出物の安全性,JAFAN,17,4,115-122,1997
・ステビオサイドの修復試験および復帰変異試験,食衛誌,19,5,486-490,1978
・ステビオサイドの最近の話題,トキシコロジーフォーラム,10,281-289,1987
・ステビア乾葉抽出物の安全性についてー各種毒性試験結果の報告―,食品工業,10月下,34-43,1975
・ステビオサイドのラットによる妊娠前および妊娠初期混餌投与試験,食衛誌,22,5,409-414,1981
・糖転移ステビア甘味料の安全性評価,月間フードケミカル,6,54-58,1988
・SteviosideのF344ラットを用いた亜慢性毒性試験,衛生試験所報告,第109号,48-54,1991
・ステビオサイドのラットを用いた催奇形性試験,衛生試験所報告,第13号,31-35,1995
・JECFA,Toxicological evaluation of certain food additives. WHO food